文字の大きさ 標準 拡大

協会案内

HOME / トピックス / お知らせ

お知らせ

2024.08.20

2025年2月~ 「イスラーム映画祭10」開催! 東京・名古屋・神戸

今年も「イスラーム映画祭」が開催されます。今回で10回目になります。
ホームページによると、イスラーム映画祭は西アフリカからスタートしたので、10回目の今回は原点に戻り、サブサハラアフリカ・サヘル地域の映画を小特集したそうです。また、2025年は90年代のボスニア紛争中に起きた欧州戦後最悪の虐殺事件、“スレブレニツァ事件”から30年にあたるため、日本未公開のボスニア映画も取り上げられています。

詳細はこちらからどうぞ。
 イスラーム映画祭 ホームページ → http://islamicff.com/

<< 2025年の開催日程 >>

●東京
会場: ユーロライブ (http://eurolive.jp/) 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F(ユーロスペースの階下)
イスラーム映画祭10 → http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000831

 期間: 2025年2月20日(木)~24日(月)の5日間
 チケット販売:
 上映日3日前から各回上映開始1時間前まで、ユーロスペースHPよりオンラインチケット購入が可能です。また、同劇場窓口でも上映日3日前の開館時間よりご購入できます。

●愛知
 会場: ナゴヤキネマ・ノイ (https://nk-neu.com/
 期間: 未定(6日間12回上映予定)

●兵庫
 会場: 神戸・元町映画館 (https://www.motoei.com/
 期間: 2025年5月3日(土)~5月9日(金)



東京での上映予定スケジュール



<< 作品紹介 >>
 今回の上映作品を簡単にご紹介します(計12作品)。

『モーグル・モーグリ』
原題: Mogul Mowgli
監督: バッサーム・ターリク
製作国: イギリス=アメリカ
2020年 89分 英語、ウルドゥー語
 NYを拠点とし、欧州ツァーの出演が決まったラッパーのゼッド。恋人に、ルーツを歌いながら家族を避けている自らの矛盾を突かれた彼は、ツアー前に英国の親許へ帰郷する。しかし、ある晩倒れ、自己免疫疾患との診断を受ける…。(パキスタン系の英国人俳優でラッパーのリズ・アーメッドが、自身のアイデンティティを投影した作品)
※日本初公開

『さよなら、ジュリア』
原題: Wadaean Julia (英題:Goodbye Julia)
監督: ムハンマド・コルドファーニー
製作国: スーダン=エジプト=ドイツ=フランス=サウジアラビア=スウェーデン
2023年 120分 アラビア語
 2005年、南部の解放運動が続くハルツーム。夫の命令で歌手をやめたモナはある日、自分の過失から取り返しのつかない悲劇を招く。罪悪感に苦しむ彼女は、真相を隠したままその被害者の妻ジュリアと息子の面倒を見ることに…。(南スーダン独立前を背景に、ある事件を機に出会った北部人のムスリム女性と、南部人のキリスト教徒女性の日々を描いたドラマ)
※日本初公開

『怒れるシーラ』
原題: Sira
監督: アポリーヌ・トラオレ
製作国: ブルキナファソ=セネガル=フランス=ドイツ
2023年 122分 フラニ語、モシ語、フランス語、英語
 フラニの女性シーラとその一族は、キリスト教徒の婚約者家族のもとへ向かう途中、武装組織に襲撃される。抵抗したシーラは拉致され、凌辱を受け砂漠に捨てられてしまう。彼女は砂漠をさ迷い、やがて組織の基地にたどり着くが…。(非道なジハード主義者に家族と尊厳を奪われた遊牧民女性の、生きるための闘いと復讐を描く物語)
※本作には性暴力を描いたシーンがございます。
※日本初公開

『母たちの村』
原題: Moolaade
監督: ウスマン・センベーヌ
製作国: セネガル=ブルキナファソ=モロッコ=チュニジア=カメルーン=フランス
2003年 125分 バンバラ語、フランス語
 西アフリカのとある村。シレ家の第二夫人コレのもとに、ある日4人の少女が割礼から避難してくる。割礼が原因で二度の死産を経験し、娘のアムサトゥに割礼を受けさせなかったコレは、少女たちの“モーラーデ(保護)”を始めるが…。(「アフリカ映画の父」と呼ばれた作者が、今もアフリカを中心に世界各地に残る“女性性器切除(FGM/C)”の廃絶を願った、女性たちの物語)
※本作には暴力的なシーンがございます。
※リバイバル上映

『チュニスの切り裂き男(シャッラート)』
原題: Le Challat de Tunis (英題:The Challart of Tunis)
監督: カウサル・ビン・ハニーヤ
製作国: チュニジア=フランス=UAE=カナダ
2014年 90分 アラビア語
 革命前の2003年に、複数の女性がバイクに乗った男に切りつけられるという事件があった。人々は犯人を “切り裂き男(シャッラート)” と呼んで噂したが、その姿を見た者はない。革命後、作者は噂の真相を求めて映画制作を始めるが…。(独裁政権時代に起き、真相が不明のままになっている女性への切りつけ事件をテーマにした作品。革命前から変わらず女性が生きづらい、アラブの男性社会を諷刺)
※日本語字幕付初公開

『イチジクの樹の下で』
原題: Taht alshajra (英題:Under the Fig Trees)
監督: エリーゲ・セヒリー
製作国: チュニジア=フランス=スイス=ドイツ=カタール
2022年 93分 アラビア語
 フィディとメレクの姉妹をはじめ、労働者たちは夜明けとともに集まり、トラックに乗ってイチジク摘みに出かける。中には、地元に帰ってきたメレクの元カレ、アブドゥもいた。敬虔なサナーはフィラースとの結婚を望んでいるが…。(チュニジア北西部の果樹園を舞台に、老若男女の農業従事者たちの一日を描いた群像劇。恋愛、人生、労働、搾取、性差別、世代、信仰をめぐる様々な価値観が浮かび上がる)
※日本初公開

『シリンの結婚』
原題: Shirins Hochzeit (英題:Shirin's Wedding)
監督: ヘルマ・ザンダース=ブラームス
製作国: 西ドイツ
1976年 121分 ドイツ語、トルコ語
 トルコの農村に住む若い女性シリン。父親が絡むある一件により政略結婚させられることになった彼女は、幼い頃に結婚の約束がなされたマフムードを追い、ドイツのケルンへと逃げる。工場で働き、友だちもできるシリンだったが…。(生涯にわたり女性をめぐる問題を撮り続けた作者が、トルコ移民女性の苦難を描いた作品)
※本作には性暴力を描いたシーンがございます。
※日本初公開

『ハリーマの道』
原題: Halimin put (英題:Halima's Path)
監督: アルセン・アントン・オストイッチ
製作国: ボスニア・ヘルツェゴビナ=クロアチア=スロベニア=ドイツ=セルビア
2012年 97分 ボスニア語、クロアチア語
 紛争終結から5年。ボスニア西部の村に住むムスリム女性ハリーマは、紛争中、セルビア組織に連行され処刑された夫と息子を捜していた。やがて遺体は見つかるが、彼女はそれが息子であると証明するためのDNA提供を拒否する…。(90年代にセルビア人、クロアチア人、ボシュニャク人(ボスニア・ムスリム)の間で起きたボスニア紛争。その傷跡を描いたドラマ)
※日本初公開

『ラナー、占領下の花嫁』
原題: Al-Qods fee yom akhar (英題:Rana's Wedding)
監督: ハーニー・アブー=アスアド
製作国: パレスチナ=オランダ=UAE
2002年 86分 アラビア語
 イスラエルの占領下、ある日のエルサレム。ラナーは父親から、自分とエジプトに行くか、4人の候補から夫を選び結婚するかの二択を迫られる。ハリールという恋人がいるラナーは、父親の出発までに結婚しようと彼に会いにゆく…。(第2次インティファーダ最中の東エルサレムで撮影された、占領下でも前向きに生きようとするパレスチナ人女性の物語)
※劇場初公開

『ギャベ』
原題: Gabbeh
監督: モフセン・マフマルバフ
製作国: イラン=フランス
1996年 74分 ペルシャ語
 絨毯(ギャベ)を洗う老夫婦の前に、一人の娘が現れる。自らをギャベと名乗る娘は、問われるままに自分の身の上を語り出す。遊牧民の一家に生まれた彼女はある日、狼の声を持つ男に恋をするが、父親はよそ者との恋愛を許さない…。(主にザーグロス山脈の麓に暮らす遊牧民が織るギャベの美しさに、寓話的な恋物語を託したファンタジー)
※リバイバル上映

『カシミール 冬の裏側』
原題: Maagh (英題:The Winter Within)
監督: アーミル・バシール
製作国: インド=フランス=カタール
2022年 99分 ウルドゥー語、カシミール語
 ナルギスは消息不明の夫を捜すため、スリナガルで住み込みの家政婦やショール織りをして金を稼いでいた。しかし、夫が抵抗運動に参加していた事実が雇い主に知れ、追い出されてしまう。ナルギスは夫と暮らしていた村に戻るが…。(1947年の分離独立以来、インドとパキスタンの対立要因となっているカシミールの現実を、カシミール人監督が現地の視点で紡いだ物語)
※日本初公開

『神に誓って』
原題: Khuda Kay Liye (英題:In the Name of God)
監督: ショエーブ・マンスール
製作国: パキスタン
2007年 168分 ウルドゥー語、英語
 ラホールでポップデュオを組んでいる兄弟。しかし、弟が過激な思想に感化されて音楽をやめてしまい、兄は弟を心配しながらもNYに音楽留学する。一方、ロンドンに住む従妹のマリアムは、英国人との結婚を快く思わない父親に…。(過激なイスラーム主義者と穏健なムスリムとの軋轢や、欧米に蔓延するイスラーム嫌悪など、“9.11”以降のイスラーム社会が抱える葛藤を描いた社会派ドラマ)
※アンコール上映


このページのTOPへ